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キャセイパシフィック航空780便事故乗員乗客322名エンジントラブルで時速430kmで着陸!原因は燃料に不純物が!
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こんちはニッチマンです。

 

本当にあった(秘)衝撃ファイルで紹介される航空機のエンジントラブル事故、ここ10年程のお話なんですけど記憶にないんですよねぇ。。

順調にフライトしていた旅客機のエンジンにトラブルが発生!推力を失い絶体絶命のなか、機長は緊急着陸を決断!それは、常識では考えられない驚くべき着陸方法だった!はたして、着陸は成功するのか!?乗客乗員322名の運命は?

ってことなんですけど常識では考えられない方法って気になりますねぇ。。。調べてみたった。

2010年4月13日キャセイパシフィック航空780便事故

2010年4月13日に発生した航空機事故。ジュアンダ国際空港発で香港国際空港に向かう便でこのエンジントラブルによる事故が起きた。乗員乗客322名が命の危険にさらされながらも、パイロットの判断と操縦技術によって死傷者0人、負傷者57名と奇跡的な結果を残す。

キャセイパシフィック航空780便事故の概要

780便はジュアンダ国際空港を現地時間の8時24分に離陸。この時すでにエンジンに微細な異変が起きており、圧力比の変動が観測されていた。離陸から30分後、高度12000m

 

に達した所でエンジンの不具合をしらすアラートが表示される。事故機となるキャセイパシフィック780便はエアバスA330-342型。エンジンはロールスロイストレント700を両翼に一期ずつの二機搭載している。

 

『ENG2CTL SYS FAULT』。2番エンジンコントロールシステムに不良。アラートが告げると機長はキャセイパシフィックの技術部に連絡し指示を仰いだ。この時他の計器類には以上が見られなかった為に飛行継続の判断がくだされた。

 

離陸から二時間後、エンジンアラートから一時間後に再び『ENG2CTL SYS FAULT』の警告が表示されも、先程と同じ症状であった為この時の判断も飛行の続行となった。

エンジントラブル発生

UTC5時19分、日本時間の14時19分に突然異常事態が起きた。第2エンジンのみならず第1エンジンからもアラートが表示。

 

第1エンジンはENG 1 CTL SYS FAULT』(第1エンジンコントロールシステム不良)の表示が、第2エンジンには「ENG 2 STALL」(圧縮機失速)の警告が表示される。

 

機長は第2エンジンのスラストレバー(エンジン出力制御の為の機器)をアイドル位置に一旦戻し、ECAM(電子式集中化航空機モニター)アクションを取った。

 

これはフライトコンピューターの支持に従う措置をとることでフライトコンピューターの支持に従う必要があった為である。

 

 

第2エンジンの出力を落とした為に推力のバランスを取る必要がでてきたので第1エンジンを最大にする。と同時に緊急事態を伝えるメーデーの一歩手前の状況である『パンーパン』を宣言、同時に空港への最短ルートでの侵入許可を香港国際空港の管制塔に要請。

時速430kmでの着陸

香港国際空港から83km地点に差し掛かった所で今度は第1エンジンにも『ENG 1 STALL』の警告が表示。機長は第1エンジンをアイドル状態にし、管制塔にメーデーを宣言。

 

機長と副操縦士で最悪の場合は海面着水も検討されていた。第一エンジンのスラストレバーを操作するとエンジン出力が74%まで回復。第2エンジンは17%の出力にとどまっていた。

 

メーデーから11分後の現地時間の13時43分、780便は香港国際空港に着陸する。この時の着陸が常識ではありえない速度での着陸であった。

 

 

通常運行時の燃料や機体重量から算出された着陸時の推奨速度は135ノット、つまり時速250kmであったがこの時は95ノット(時速176km)上回る230ノット。

 

つまり時速430kmでの着陸することになる。

 

 

この原因はエンジントラブルにより今度は74%から出力が下がらずに減速ができなかった為である。接地後は運良く逆推力装置は正常に作動するも、この時も第2エンジン反応せずに第一エンジンのみでのランディングとなった。

 

最終的に機長がエンジンを停止するまで第一エンジンは70~80%の出力を維持し続けたという。この速度超過の着陸により機体に備わった8本のタイヤの内半数以上の5本がパンク。

タイヤが炎上したことにより機長は緊急脱出を乗員乗客に指示している。脱出時に57人の怪我が確認され、10名は病院へ搬送されたが死者は0という奇跡的な着陸だった。

キャセイパシフィック780便エンジントラブル事故の原因

この事故の原因はエンジンを調査した所、燃料システムが球状粒子で汚染されていることがわかった。これは高吸水性ポリマーの粒子を含んだ汚染物質であった。

それにより燃料制御装置が故障、動作不良を引き起こしたと決定づけられた。

 

さらに調査をすすめると、エンジン部品・燃料タンクなどの燃料システム全体が汚染されていたことが発覚。燃料補給地であるジュアンダ空港の燃料サンプルを分析すると同サンプルより球状の汚染物質が確認された。

 

これは空港にある給油ディスペンサーに設置されているフィルターモニターの構成部品に高吸水ポリマー粒子が含まれており、これが混入。

 

燃料計量ユニットのメイン軽量バルブの焼付きや第2エンジンは可変ステーターベーンコントローラーの焼付きを引き起こしていた。

 

燃料に汚染粒子が混ざった経緯としては空港内の駐機場工事の際に燃料供給システムも拡張したが、システムを再起動させる際の手順にミスがありそれによって混入したと思われている。

機長マルコム・ウォーターズとデイビッド・ヘイホー副操縦士のその後

必死のミッションにもかかわらず、無事に着陸を成功させた二人には国際航空路線パイロット教会連合会からその栄誉と航空パイロットとしての精神が評価され、ポラリス賞が送られています。

 

尚事故機の780便はその後修理され2012年までキャセイドラゴンにて運用されていました。

まとめ

本当にあった(秘)衝撃ファイルで紹介された乗員322人を巻き込んだ航空機事故は2010年4月に起きたキャセイパシフィック780便のエンジントラブル事故。

 

燃料に不純物が混ざり徐々に燃料系とエンジンを侵食。エンジントラブルに陥らせた。

 

常識では考えられないスピードによる着陸を余儀なくされたが、奇跡的に死傷者はいなかった。

 

以上となります!